依存性パーソナリティ障害の特徴と診断基準

依存性パーソナリティ障害

依存性パーソナリティ障害の特徴

原因

未解明

発症時期

主に13歳~24歳ころまでに確認される

有効とされる主な療法

認知行動療法・精神分析療法

依存性パーソナリティ障害の診断基準

他者に自分の面倒を見てもらいたいという過剰な要求があり、他者に従属でしがみつく行動をとり、分離に対して不安を感じる。以下のうち5つ以上の特徴によって示される。

1.日常的な意思決定において、他者からの助言と保証を過剰なほど求め、それが得られなければ、決定・実行が出来ない。

2.自身の日常生活のほぼ全てにわたって、他者に責任を取ってもらうことを必要とする。

3.他者からの支持・承認・肯定を失うことに対する恐怖から、他者の意見への反対表明が困難である。

4.自身による計画立案やそれに沿った行動の開始が困難である。

5.他者からのサポートを得るために、不快な事柄まで自ら進んで過剰に実行する。

6.自立した活動が困難であるという誇張された恐怖のため、一人になると不安・無力感を感じる。

7.特定の親密な対人関係が終わった際、引き続き自身のサポートをしてくれるよう求めるか、自身をサポートしてくれる別の他者を必死で探し、同様のサポートを強く求める。

8.自身が孤立した結果、自立することになるという過剰かつ非現実的な恐怖で頭がいっぱいになる。

依存性パーソナリティ障害は、世話をしてもらいたいという広汎で過度の要求を特徴とし、服従的でまとわりつく行動を生じます。

・依存性パーソナリティ障害の患者は自分で自分の面倒をみることができると考えておらず、服従することで他者に自分の世話をしてもらおうとします。

・依存性パーソナリティ障害の診断は、世話をしてもらいたいという要求や、自分の世話をしなければならないことに対する恐れなどの、特定の症状に基づいて下されます。

・自立への恐れを検討することに焦点を合わせた精神療法が役立つことがあります。

パーソナリティ障害(人格障害とも呼ばれます)とは、本人に重大な苦痛をもたらすか、日常生活に支障をきたしている思考、知覚、反応、対人関係のパターンが長期的かつ全般的にみられる人に対して用いられる用語です。

依存性パーソナリティ障害の患者は、世話をしてもらうことを求め、自分で自分の面倒をみることに強い不安を抱いています。自分の望む世話を手に入れるためには、進んで自立性や関心を手放します。このため患者は過度に依存的、服従的になります。

依存性パーソナリティ障害は米国の一般の人の1%未満でみられます。女性の方が多く診断されますが、男女で同じように生じることを示す研究もあります。

他の病気もしばしばみられます。患者には、しばしば以下のうち1つ以上の病気もみられます。

うつ病や気分変調症(持続性抑うつ障害)などの抑うつ障害

・別のパーソナリティ障害(境界性演技性など)

引用元:MSDマニュアル

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