カウンセリング基礎知識

カウンセリング基礎知識

インテーク面接

相談者に対して最初に行われる面接をインテーク面接といいます。インテーク面接の目的は、相談者の相談の趣旨を明確にし、抱えている問題の内容を把握して、相談者にカウンセリングを施すことが可能か不可能かを判断し、可能であればカウンセリングの方針を決めたり、問題解決の手がかりをつかんだりすることです。また、事務的な情報やその後のカウンセリングに必要と思われる事項について情報収集も行います。

無条件の肯定

ロジャースが提唱した来談者中心療法の技法の一つに無条件の肯定があり、カウンセラーは相談者の述べることに対して無条件の肯定を示さなければなりません。

共感的理解

カウンセリングを行う場合には、相談者の感情に巻き込まれることなく相談者が抱える悩みや不安に対して共感し理解を示すことが必要になります。「来談者中心療法」提述唱者ロジャーズによれば共感的理解はあたかもその人のようにという状態を失わず、来談者の私的世界を自分自身も感じると述べています。

転移

カウンセリングを行っていく途中で、相談者が無意識にカウンセラーに対して、過去に出会った人物に対して抱いていたものと同様の感情や態度を示す時があります。これを転移といい、陽性と陰性に分けられます。陽性の場合は、信頼、感謝、尊敬、情愛などで、陰性の場合は敵意、不信、恨み、攻撃性などの感情です。これらのような感情が強く表れると、反対にカウンセラーが巻き込まれてしまいます。また、治療過程でカウンセラー側が相談者に特殊な感情をもつようになることを逆転移といいます。

アドレナリン

アドレナリンは副腎から分泌されるホルモンで、血中に放出されると心拍数や血圧を上げ、瞳孔を開き、ブドウ糖の血中濃度を上げる作用などがあります。このことをストレス反応といいます。ストレスとは物理的あるいは精神的に外部から力が加わっている状態を現します。アドレナリンは怒りの心理と深い関係があり、イライラするときに過剰に分泌されています。

不安

不安とは、避けたい、困ったことが起こるかもしれないという心配のことをいいます。人間はありもしない事、ありそうもない事を考えることができるから不安が起こるのです。

心理療法の種類

精神分析学による療法

相談者の無意識にアプローチする

学習理論による療法

学習によって習得した行動や考え方にアプローチする

人間性心理学による療法

自己実現にむけて働きかける

心理アセスメント

心理アセスメントとは、相談者について、パーソナリティ、知能、成育史、家族の状況などの情報を収集し、不適応の原因や問題の背景を理解して、いかにして相談者やその家族を援助し、学校教師・職場の上司等とのコンサルテーションをしたらよいかを検討することです。

リファー

心理カウンセラーは病気の診断や薬の処方は出来ませんが、相談者の状態によってはそれらの対応が必要になる場合があります。相談者に対して薬の処方とカウンセリングを同時に実施していく必要がある場合、精神科医と連携し、精神科医が薬物療法を実施し、心理カウンセラーがカウンセリングを実施します。薬物療法を実施する必要があると思われる相談者がいる場合、心理カウンセラーは精神科医にリファーするということになります。(リファーreferとは「頼る」という意味があります。)

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