神経性過食症の特徴と判断基準

神経性過食症

神経性過食症の主な特徴

原因

未解明

発症時期

主に13歳~20代前半に多い

有効とされる主な治療

認知行動療法 行動療法 薬物療法

神経性過食症の主な判断基準

基準A

過食エピソードが繰り返し認められる。

基準B

体重の増加を防ぐために自己誘発性嘔吐、緩下剤、利尿薬、その他の薬品の乱用、絶食、過剰な運動などの不適切な代償行動を繰り返す。

基準C

過食エピソードと不適切な代償行動がともに平均して3ヶ月にわたって少なくとも週1回は起こっている。

基準D

自己評価が自身の体重・体型の過剰な影響下にある。

基準E

各症状は神経性ややせ症発症時に起こるものではない。

神経性過食症の重症度

軽度

不適切な代償行動のエピソードが週平均して1~3回

中等度

不適切な代償行動のエピソードが週平均して4~7回

重度

不適切な代償行動のエピソードが週平均して8~313回

最重度

不適切な代償行動のエピソードが週平均して14回以上

神経性過食症は,反復的な過食エピソードに続いて排出(自己誘発性嘔吐,下剤もしくは利尿薬の乱用),絶食,または衝動的運動などいくつかのタイプの不適切な代償行動により特徴づけられている;3カ月にわたり週1回以上の頻度でエピソードがみられる必要がある。診断は病歴と診察に基づく。治療は精神療法および抗うつ薬による。

神経性過食症は青年期および若年女性の約1.6%と同世代の男性の0.5%が罹患する。患者は体型と体重について持続的に過度の関心を示す。通常,神経性過食症患者の体重は,神経性やせ症とは異なり,正常または平均以上である。

病態生理

ときに重篤な水・電解質バランスの異常(特に低カリウム血症)が生じる。ごくまれに,過食または排出といったエピソード中に胃または食道の破裂が発生し,生命を脅かす合併症につながることがある。

大幅な体重減少は生じないため,神経性やせ症で生じる重篤な栄養不足はみられない。嘔吐を誘発するためにトコンシロップを使用される場合,本剤の長期乱用により,心筋症が発生することがある。

引用元:MSDマニュアル

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