雑草はなぜそこに生えているのか/本のレビュー

雑草はなぜそこに生えているのか

「雑草はなぜそこに生えているのか」を読んで学んだ知識や考え方をご紹介します。

この本は、雑草の生態について専門的な内容が書かれています。しかし、雑草の生き方が人間社会での生き方にも応用できるという事も書かれてあり、そこに大きな感銘を受けました。「自分の置かれた環境を無理に変えるのではなく、自分が上手く環境に合わせる。」「オンリー1になるためにニッチな分野を探す。」等、人生にも生かせる雑草の生き延び方です。

この本で学び取ったことの重要ポイントをお伝えします。

「雑草」とは

雑草とは「人間の生活範囲に人間の意図にかかわらず自然に繁殖する植物」のことです。

雑草は、ちょっとした道路の隙間にでもたくましく育っていくし、抜いても抜いてもまた生えてくる強い植物に思われがちですが、実は弱い植物なのです。

植物の世界では激しい生存競争があり、雑草はその生存競争に勝つ事が出来ず、植物にとって良い環境の森ではなく、人間が生活する居住地や道路を選んで生きています。

確かに森には様々な樹木や植物が生い茂っていますが、道端で見かける雑草は生えていない気がします。

環境に対応して変化する

雑草は、自分が生き延びていきやすいように変化します。

例えば、ゴルフ場では場所によって芝生の長さが違い、その場所は一定の長さに芝刈りされます。すると、その場所に生えている雑草は、刈られる長さを認識し、その長さに応じた穂をつける子孫のみを残していきます。

雑草は、他の植物よりも可塑性が大きいとされています。可塑性とは「固体に外力を加えて変形させ、力を取り去ってももとに戻らない性質」を言います。

雑草は、その可塑性により、自分では変えられない環境に合わせて、サイズやライフサイクルを変えて生き延びています。

この事は、人間社会にも当てはめる事が出来るのではないでしょうか。自分の置かれた環境を変える事に膨大なエネルギーを費やすよりも、自分が環境に合わせて上手く生きていく方が生きやすいのではないでしょうか。

ニッチに生きる

生物は、同じ環境の中で、ナンバー1のみが生き残る。ただし、環境が違えば共存する事が出来る。それはその環境でオンリー1とも言えます。

生態学では、ナンバー1になれるオンリー1の場所を「ニッチ」と言います。

雑草は、ニッチに生きているのです。

ニッチな生き方は、人間社会にも当てはめる事が出来るのではないでしょうか。

ナンバー1になるためには、その分野で他者よりもズバ抜けて強くなければなりません。得意な分野を選んでも、ライバルが多い分野であればナンバー1になることが困難です。例えば、スポーツ界では、砲丸投げよりも野球の方が人気が高くライバルが多いです。なので自分が好きで得意でもあり、尚且つ出来る限りライバルの少ない道を探すことがナンバー1になる近道と言えるでしょう。

この本のご紹介

この内容に興味がありましたら是非読んでみてください。おすすめの1冊です。

「抜いても抜いても生えてくる、粘り強くてしぶとい」というイメージのある雑草だが、実はとても弱い植物だ。それゆえに生き残りをかけた驚くべき戦略をもっている。厳しい自然界を生きていくそのたくましさの秘密を紹介する。

引用元:amazon商品説明

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