街場の親子論(父と娘の困難なものがたり)/本のレビュー

街場の親子論(父と娘の困難なものがたり)

「街場の親子論(父と娘の困難なものがたり)」を読んで学んだ知識や考え方をご紹介します。

私は人の親でもあり、子でもあります。親子問題は多分人生最大の難問です。未だに正解が見つかりません。この本を読むと「正解はない」と書いてあります。でも、この本を読んで「どうしたらいいか」が自分なりに整理できたような気がします。

この本で学び取ったことの重要ポイントをお伝えします。

自分の子を理解できない

自分の子供の行動に対し「どうしてこんなことするの?まったく理解できない」と思ったことがある方はたくさんいらっしゃると思います。

そして子供に「どうしてこんなことするの!」と訊くと、子供の答えがまた何を言っているのか理解できない。そして「この子はちょっとおかしいんではないか?」それか「子供の事を理解できない私が親として失格なのか?」と感情的になってしまい、親子の関係がギクシャクしてしまう。

そもそも親子であろうと自分とは違う人格なのですから、100%理解することは出来ないんです。

理解できないこともあることを前提として受け止めれば、子供を責めたり自分を責めたりする必要もありません。

子供の成長を見守る

子供が小さい頃は、概ね親の思い通りに子供をコントロールできていたでしょう。ところが子供が成長するにつれ、親が望む「こうなってほしい」理想とのギャップが発生してきます。

すると親子の間の心の距離が遠くなった気がします。でもそれが自然なのです。子どもは大人になるため親離れしていきます。そして小さなころと比べると心の距離が遠くなるのは成長しているという事です。

二人目の子を育てる時は、一人目の時ほど悩まないのは、それを無意識に理解しているからでしょう。

人の長所や短所は見る人によって異なる

Aさんの魅力はどんなところか?Bさんから見た魅力とCさんから見た魅力は違う。そもそも長所とか短所は、その人に対する評価やイメージなだけであり、事実なのではない。

事実は誰から見ても同じである。なので自分が行動している事実が一番重要なんではないでしょうか。

共感するということ

本当に「共感する」ということはめったにないと思う。普段「共感する」と言っているのは、理解してあげたいという気持ちから「私なりの解釈で受け取ったよ」という表現なのでしょう。

その解釈が本人の期待と一致すれば「解ってもらえた」となるでしょう。そうでなければ空振りとなります。

結局のところ、相手の本当の気持ちは解らないんです。なのでお互い解ってもらえるという期待をしないほうが気持ちが楽になるのです。

何をしてあげられるか

親が子供にしてあげられること

「困ったときはいつでも助けてあげるよ」という気持ちが子供に伝わることだと思います。

子供は、そういう気持ちでいてくれる親の存在によって、安定した気持ちで明るく元気に人生を歩んでいけるのだと思います。

子どもが親にしてあげられること

「この子はもう大丈夫だ。親がいなくても一人でやっていける。」と親を安心させることでしょう。

親は、子供に何かしてほしいということはないんだと思います。安心させることが一番の親孝行なんだと思います。

この本のご紹介

この内容に興味がありましたら是非読んでみてください。おすすめの1冊です。

わが子への怯え、親への嫌悪。誰もが感じたことのある「親子の困難」に対し、名文家・内田樹さんが原因を解きほぐし、解決のヒントを提示します。

笑みがこぼれ、胸にしみる――
「親子」の謎に答える、父娘の往復書簡

「お父さん自身の“家族”への愛憎や思い出を文字に残したい」「るんちゃんに、心の奥に秘めていたことを語ります」。微妙に噛み合っていないが、ところどころで弾ける父娘が往復書簡をとおして、見つけた「もの」とは? 感動が胸にしみるファミリーヒストリー。

【目次】

長めのプロローグ――僕が考える「親子」_(内田樹)

往復書簡

1.パリ、カルチエ・ラタンの中華食堂にて_(内田るん)

2.僕が離婚した年の長い夏休み_(内田樹)

3「.内田樹の真実」はどこに_(?内田るん)

4「.記憶の物置」に足を踏み入れる_(内田樹)

5.親の心理に苦しむ子どもたち_(内田るん)

6.神戸での父子家庭、「非人情」な父親だった_(内田樹)

7.お父さんは、死にかけのウサギの赤ちゃんのように弱っていた_(内田るん)

8「.パブリックドメイン」はおすすめ_(内田樹)

9.自分の姿を照らす「敵」_(内田るん)

10「.気持ちよい動き」を真似よ_(内田樹)

11.家族で継承される「知恵」_(内田るん)

12.僕の原点、自由が丘の下宿生活_(内田樹)

13.お父さんの「オフレコ青春日記」_(内田るん)

14.バザール、凱風館マルシェ、経済活動の本質_(内田樹)

15.これから日本の経済はどうなるか_(?内田るん)

16.利益をもたらす「通りすがりの人」_(内田樹)

17.親が子に与えるのは、「愛」「恐怖」の二択か_(?内田るん)

18「.人間は壊れ易い」のを知っていた戦争世代_(内田樹)

19.愛しているお父さんへの「負い目」_(内田るん)――「親子ってなんなんだ」?読者アンケート

20 親子の問題、解決のヒント_(内田樹)

21 二人だけの生活は大変なこともあったが……_(内田るん)

22 スパイが語る「嘘の告白」、冬の北京、仕上がりのいい「物語」_(内田樹)

エピローグ――思い出のおばあちゃん_(内田るん)

引用元:amazon商品説明

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