日本語教師の学習77/待遇表現と日本語分析

待遇表現

待遇表現

自分と相手との上下意識や親疎意識などの社会的・心理的距離に基づき変化する表現。

社会的・心理的距離が大きい場合に相手を遠ざける「敬遠表現」、相手を高める「敬語表現」、相手を低める「軽卑(けいひ)表現」、自分を高く見せる「尊大表現」などがある。

絶対敬語

状況や場面に関わりなく上下関係を重視した言語形式が固定的な敬語。

相対敬語

上下関係よりも、ウチ・ソトの関係が重視されるため、同じ出来事であっても、尊敬語になったり謙譲語になったりする敬語。

敬語

従来は「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類であったが、2007年に文化審議会が答申した「敬語の指針」以降は「尊敬語」「謙譲語」「丁重語」「丁寧語」「美化語」が浸透しつつある。

尊敬語

相手側の行為や物事などについて、その人物を立てて(高めて)言う

いらっしゃる・おっしゃる 型

動詞

お読みになる ご利用になる

読まれる 見られる

お使いください ご指導くださる

形容詞

お忙しい 御多忙

名詞

お名前 ご職業 お手紙

謙譲語(謙譲語Ⅰ)

自分側の行為などを下げて(低めて)言うことで、相手側の人物を立てる(高める)

伺う・申し上げる 型

動詞

お願いします ご案内します

お願い申し上げます ご案内申し上げます

名詞

ご説明

丁重語(謙譲語Ⅱ)

自分側の行為などを下げて(低めて)、相手側に対して丁寧に言う

参る・申す 型

動詞

~いたします

名詞

息子⇒愚息(ぐそく)

私⇒小生

自分の書いた書物⇒排著

自分の所属する会社⇒小社・弊社

丁寧語

相手に対して丁寧に言う 敬意を表す相手の有無に関係なく使う

です・ます 型

動詞

読みます

動詞以外

~です

美化語

物事を美化して言う 敬意を表す相手の有無に関係なく使う

お酒・お料理 型

名詞

お花 お茶 ご入学 ご馳走

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