★日本語教師の学習35/コミュニケーションストラテジー・言語政策

コミュニケーションストラテジー

JF日本語教育スタンダード

国際交流基金

コースデザイン、授業設計、評価を考えるための枠組み

相互理解のための日本語

課題遂行能力:言語を使って具体的な課題を達成する能力

異文化理解能力:お互いの文化を理解し尊重する能力

CEFR セファール

2001年 ヨーロッパの言語教育・学習・評価の場で共有される枠組み

行動中心主義:言語を使って実際に何がどのくらい出来るかを学習の目的とすること

可能になること

国や機関が違う教師同士でも同じ基準で話し合いや情報交換が出来ます

教師と学習者が学習の目標を共有する事が出来ます

学習者の日本語力を他の言語との共通基準にもとづいて説明出来ます

JFスタンダードの木

JFスタンダードの木

出典 国際交流基金日本語国際センター

木の枝:コミュニケーション言語活動 ー受容(読む、聞く)・産出(話す、書く)・やりとり(会話、メール)

木の根:コミュニケーション言語能力 ー言語構造的能力(語彙、文法、発音、文字、表記)・社会言語能力(相手との関係や場面に応じて適切に言語を使う)・語用能力(談話の組立、言語使用の役割や目的を理解し適切に使う)

日本語を使って何がどのようにできるかという能力 Can-do

言語能力と言語活動のカテゴリー一覧

言語能力と言語活動のカテゴリー一覧

出典 国際交流基金日本語国際センター

JFスタンダードの15のトピック

JFスタンダードの15のトピック

出典 国際交流基金日本語国際センター

Can-doの種別

CEFR Can-do

JF Can-do

MY Can-do

Can-doの6つのレベル

Can-doの6つのレベル

出典 国際交流基金日本語国際センター

CEFR共通参照レベル:全体的な尺度

CEFR共通参照レベル:全体的な尺度

出典 国際交流基金日本語国際センター

CEFR共通参照レベル:自己評価表

CEFR共通参照レベル:自己評価表1 CEFR共通参照レベル:自己評価表2

出典 国際交流基金日本語国際センター

知識重視の教育・学習からの脱却

旧日本語能力試験の認定基準:知識を詰め込む日本語学習⇒相互理解のための日本語学習

Can-doを達成するために、どうやって学習すればいいか

コミュニケーションの概念

シャノン&ウィーバー

伝達型モデル:直線的。送り手が受け手にメッセージを伝達する。

構成主義のモデル:相互的。お互いに交渉し合いながら意味を作り出していく。相手の反応次第で次の言動が変わってくる。

コミュニケーションの取り方

言葉ではっきり伝えるもの:約束の時間 持ち物

言葉ではわかりにくいもの:言わなくてもわかる 場の空気を読む ちょっと・・・

コミュニケーションスタイル

高コンテクスト(高文脈)コミュニケーション

制限コード(共通認識が前提):細かいところまで言語化しない 非言語的要素に依存 曖昧

情報や意図を理解する場合、コンテクストに依存する度合いが高い

言語による情報の依存度が低い

お互いの既有知識が重要視され、伝達する内容すべてを言語化しない

低コンテクスト(低文脈)コミュニケーション

精密コード(誤解を防ごうとする):細かいところまで言語化する 具体的なコミュニケーション 曖昧な状況を避ける

情報や意図を理解する場合、コンテクストに依存する度合いが低い

言語による情報の依存度が高い

お互いの既有知識が少ないため、情報や意図をできるだけ言語化する

言語コミュニケーション

言語教育

文法中心⇒文法以外の能力

ハイムズのコミュニケーション能力(コミュニカティブ・コンピテンス)

いつ、どこで、だれに

正確な文を作れるだけでなく、場面や状況に応じた言語使用が必要

カナルとスウェインの伝達能力(コミュニケーション能力)

文法能力:語や文法などを正確に使用できる能力

社会言語学的能力:相手や場面に応じて適切な表現を使用できる能力

ストラテジー能力:コミュニケーションを円滑に行うための能力

談話能力:文よりも上のレベルにおける発話を理解し構成する能力

コミュニケーション・ストラテジー

話し手と聞き手の間で意味が共有されていないときに、その両者が意味にたどり着こうとするお互いの努力byタローン

回避

語彙力がなくて表現できないものを表現しない。

複雑な文法構造を使わずに別の構造を使って表現する。

言い換え

ある語をそれに似通った別の語で表現する。

学習者が新しい語を作る。

適切な語を使わず、表現したい内容を別の言い方で説明する。

意識的な転移

母語またはほかの言語による翻訳に依存する。

援助要求

学習者が母語話者に助けを求めたり、辞書を使ったりすること。

ジェスチャー

身振り、手振りに頼る

言語政策

言語計画/言語政策

席次計画/地位計画

使用されている複数の言語の中から主要な言語を選び順付けをする

実態計画/本体計画

選定した言語の文法書や辞書の作成、表記法を定めるなどを行う

普及計画

その言語を国民に普及させるための計画

アメリカ

21世紀の外国語学習スタンダーズ(1996年)

5C

文化 関連付け 比較 コミュニティ コミュニケーション

文化

3P:Perspectives(考え方・見方) Practices(行動様式) Products(社会の産物)

同化主義:英語公用化運動

文化相対主義:継承語重視、バイリンガル教育

カナダ

連保公用語(1969年)

公用語

英語 フランス語

多文化主義

ある社会の中で複数の言語と使用を認めたり、習慣や衣食などの多様な文化を認める考え方。

カナダにおける権利と自由の憲章(1982年)

フレンチ・イマージョン教育

イマージョン教育

多数言語話者を少数言語話者(マイノリティー)の言語環境に置き、学習していく形態。

サブマージョン教育

少数言語話者が多数言語話者の言語環境において学習していく形態。

オーストラリア

1970年代 白豪主義

その後、多文化主義へ

LOTE:ローテ Language Other Than English

アラビア語 ギリシア語 中国語 日本語 フランス語 イタリア語 ドイツ語 スペイン語 インドネシア語 マレー語

NALSAS アジア言語文化特別教育プログラム

1995年~2002年

中国語 日本語 インドネシア語 韓国語

NALSSP 学校におけるアジア語・アジア学習推進計画

2009年~2011年

中国語 日本語 インドネシア語 韓国語

ヨーロッパ

~1996年 ヨーロッパ言語学習記録 ELP

1996年 CEFR ヨーロッパ言語共通参照枠組み セファール 外国語学習の共通基準

多言語主義

ある社会の中で複数の言語が使用されることを認めていく考え方。

+多文化主義:多言語主義の考え方をより広く、習慣・衣食などの文化にまで広げたもの。

複言語主義

ある個人がその生活状況に沿って複数の言語が使用されることを認めていく考え方。

ドイツ

2005年 新移民法

移民統合コース:ドイツ語とドイツの社会事情を学ぶ

フランス

選択的移民政策

イギリス

イングランド ウェールズ 北アイルランド スコットランド

リンガ・フランカ

異なった言語を話す人が意思伝達のために使用する言語

アジア

シンガポール

公用語

英語(シングリッシュ) マレー語 中国語(北京語) タミル語

ダイグロシア

社会の中に2つの言語変種が存在し、状況によって使い分けられている社会状況

シングリッシュ

中国

言語:普通話

文字:繁体字

韓国

言語:大韓民国標準語

文字:ハングル

1948年 ハングルに関する法律

1967年 漢字廃止5か年計画

1970年 総理大臣訓令 漢字全廃

1998年 金大中大統領 漢字復活宣言

2005年 国語基本法 公文書ハングル使用が原則

日本

アイヌ語 ウィルタ語 ニブフ語 小笠原クレオール

アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関するアイヌ新法・アイヌ文化振興法

 

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