日本語教師の学習/外国語教授法の変遷

外国語教授法

外国語教授法の変遷

文法訳読法:~19世紀後半 教養/文字中心

直接法:ナチュラルメソッド、オーラルメソッド 幼児の母語習得

ASTP:構造主義言語学 20世紀半ば~

オーディオリンガルメソッド:行動主義心理学 20世紀半ば~

サイレントウェイ:ヒューマスティックな考え方 心理学 認知学習理論 学習者中心 1960年~

CLL/CL:ヒューマスティックな考え方 心理学 認知学習理論 学習者中心 1960年~

TPR:ヒューマスティックな考え方 心理学 認知学習理論 学習者中心 1960年~

サジェストペディア:ヒューマスティックな考え方 心理学 認知学習理論 学習者中心 1960年~

コミュニカティブ・アプローチ:コミュニケーション重視 1970年~

ナチュラル・アプローチ:コミュニケーション重視 1980年~

タスク中心の教授法:コミュニケーション重視 1990年~

外国語教授法の流れ

「教養/文字中心」⇒「幼児の母語習得に着目」⇒「構造主義言語学/行動主義心理学」⇒「ヒューマススティックな考え方」⇒「コミュニケーション重視」

日本語を使って何を出来るか

Can-do

アプローチとメソッド

アプローチ

言語学理論に着目した教授法

メソッド

指導法に着目した教授法

文法訳読法

19世紀後半まで、長い間中心となっていた外国語教授法

教養/文字中心 GTM 英文和訳

目的・目標

外国語学習を通じて教養を身につける。

教材・教具

辞書

指導方法

文法規則の理解 語彙の暗記 辞書を活用しての翻訳

長所

読解力UP 独学に応用可 クラスサイズや言語環境不問 教師の運用能力不問

短所

話せない 聞けない

ナチュラル・メソッド(サイコロジカル・メソッド)

山口喜一郎

目的・目標

会話力の習得

指導方法

一連の出来事を起きた順にいくつかの文に分け、動詞を中心に教師が指示。学習者はそれを再現。

長所

目標言語への接触が多い。動作とともに言葉を覚える。

短所

抽象的な動作は扱いにくい。動作が中心になるため幼稚な印象を与える。

ナチュラルメソッド(ベリッツ・メソッド)

目的・目標

話せるようになること

教材・教具

絵カード レアリア(実物)

指導方法

翻訳を排し、絵カード、レアリア、ジェスチャー、適切な例文で意味理解を促し導入。口頭訓練重視。教師は訓練を受けたネイティブスピーカー。

長所

目標言語の音声への接触が多い。

短所

教師への技術指導が必要。学習者によっては理解が不完全となり、満足感が得られない。

オーラル・メソッド

提唱者:パーマー

長沼直兄:パーマーと共に文部省英語教授研究所設立 米国大使館の日本語教官 日本語教育に導入

「標準日本語読本」テ形

目的・目標

会話が出来るようになること

教材・教具

写真・実物・ジェスチャー

指導方法

場面と例文で帰納的に理解、口頭練習

PPP:文型の導入・提示、基礎練習 応用練習

長所

目標言語の音声への接触が多い

短所

教師の指導技術が必要。理解に時間がかかる。場合によっては理解が不完全で満足感が得られない。

適した学習者

会話が出来るようになりたい

GDM(Graded Direct Method)

提唱者:リチャーズ・ギブソン

特徴

段階的直接教授法 ・ゲシュタルト心理学を背景に誕生 ・文と場面を重視

教材・教具

スティック・フィギュア(線画) 教師の行動

長所

目標言語の音声への接触が多い

短所

教師の指導技術が必要。教師は目標言語で話すため理解が完全でない可能性あり。

直接法

翻訳をせず、適切な場面や状況を提示し、文や語彙の意味を理解させようとする方法の総称。

最終目標

翻訳を介さない 理解をする事

媒介語を使わずに、日本語だけで教えること。現在の日本語教育で使われている。

ASTP(Army Specialized Training Program)

アーミー・メソッド

ドナルド・キーン(日本文学者・日本学者)はアーミーメソッドで日本語教育を受けた。

理論的基盤

構造主義言語学 行動主義心理学

言語観

言語は構造 言語の基本は音声

学習観

習慣形成

目的・目標

流暢に会話ができるようになること

特徴

短期間(90日程度) 少人数(10名程度) 実用的な構文の口頭訓練

指導方法

上級教師:母語で説明 ドリルマスター(目標言語の母語話者)とひたすら練習 徹底暗記

長所

流暢に話せるようになる

短所

反復練習がつまらない 緊張する

オーディオ・リンガル・メソッド

理論的基盤

構造言語学 行動心理学

言語観

言語は構造 言語の基本は音声

学習観

習慣形成

目的・目標

会話ができるようになること

指導方法

音韻と文型習得のための繰り返し練習。パターン・プラクティス(文型練習)

模倣練習→ 変形練習→ 代入練習→ 拡大練習→ 応答練習

ミム・メム練習(模倣と記憶)教授者が口頭で示した文型を正確な発音、アクセント、リズムで模倣・反復・記憶する練習方法。

ミニマル・ペア(最小対立)1か所だけ音の要素が異なる一対の語。例:美容院と病院

文型練習の例 写真を見ながら文型を練習する 単語をつないで文型を作る

長所

文法を体系的に学習できる。反復による記憶促進。正確さの向上。

短所

反復練習が単調になりがち。コミュニケーション力がつきにくい。

 

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