概日リズム睡眠-覚醒障害群の病型分類

概日リズム睡眠-覚醒障害群

人間の脳波や体温、血圧などが約24時間のサイクルで規則的に変化が発生するという概日リズムに異常が生じるものです。症状は、持続的で繰り返される睡眠の分断などがあります。睡眠の分断により過剰な眠気や不眠が生じており、苦痛を感じたり日常生活・社会的活動に支障をきたしています。原因は身体的・環境的・社会活動状況と睡眠-覚醒スケジュールとの著しい不一致によるものです。「睡眠相後退型」「睡眠相前進型」「不規則睡眠-覚醒型」「非24時間睡眠-覚醒型」「交代勤務型」の5つの病型分類があります。

睡眠相後退型

主要な睡眠時間帯が本来あるべき段階から遅れる。不眠・朝方の覚醒困難・日中の過剰な眠気が主症状となる。

睡眠相前進型

主要な睡眠時間帯が本来あるべき段階から数時間早い。早朝覚醒と日中の過剰な眠気が主症状となる。遺伝的要因が認められており、小児期にも発生する場合がある。遺伝的要因が明確に確認された場合は、家族性睡眠相前進型と診断される。

不規則睡眠-覚醒型

明確な睡眠と覚醒のリズムがなく、主要な睡眠時間帯が少なくとも3つに断片化されている。夜間の不眠と日中の過剰な眠気が主症状となる。

非24時間睡眠-覚醒型

通常の覚醒-睡眠のリズムが次第にずれていき、日中に活動があるにも関わらず、昼夜逆転の覚醒-睡眠のリズムになる。不眠や日中の過剰な眠気が主症状となる。

交代勤務型

時間外労働などの特別な理由ではなく、恒常的に夜間から勤務が開始となり、朝方に終了となる業務に従事している状態で、勤務中の過剰な眠気や勤務外での睡眠に関する各種障害が持続的に発生している。

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