「仕事ができる」とはどういうことか?/本のレビュー

「仕事ができる」とはどういうことか?

「「仕事ができる」とはどういうことか?」を読んで学んだ知識や考え方をご紹介します。

真面目に一生懸命仕事をしているのに成果を出せない人がいる一方、月の半ばには売り上げノルマを達成し、悠々としている人もいます。

仕事ができるかできないか?キーワードは「センス」です。センスのある人は視野が広く物事の本質を見極め無駄のない仕事のやり方で効率よく成果を出します。

ではセンスのある人はどこが違うのか?どうすればセンス良くなれるのか?この本には具体的な「センスある人の思考」や「センスある人になる方法」が書かれています。

この本で学び取ったことの重要ポイントをお伝えします。

スキルとセンス

趣味は自分のためにやればよいが、仕事は自分以外の誰かのためにやることであり、顧客だけでなく上司や部下、同僚など、組織の中で自分を必要としている人に対して価値を与えなければならない。

「仕事ができる人」とは、それらの人々から信頼され、求められている成果を出せる人である。

人並み以上に「仕事ができる人」は、その仕事をこなすスキルだけではなくセンスも持ち合わせている。

スキルは、資格という形で示すことも出来るし、マニュアル化することも可能である。努力と時間を費やせば身につけることが可能である。しかし、センスは形に表すことが難しいし、努力して得られるものではないかもしれない。

一昔前は、スキルがあれば仕事として成り立った。しかし市場ニーズが進化した現代ではスキルだけではなく、センスも求められている。

スキルを「論理」とするならば、センスは「直感」である。問題を発見したり分析する時には、論理より直感を必要とする場合が多い。

センスがある人の視点

仕事のセンスがある人は、自分の立ち位置を意識して、関連している組織全体を見ている。そして、その中で今目標としている事柄に間接的にでも関連している部門や人とも連携して仕事を進める。

センスのない人は、今問題となっている部分しか見ようとせず、活動が局所化してしまうので、本質的な問題解決に至らない。

自分の売りは何か

人はそれぞれ得手不得手がある。センスのある人は自分の得意とする技を上手く使う。不得意な分野には手を出さない。そして自分の「売り」を心得ていて、自分の個性を活かした仕事のやり方をする。

センスのある人から学ぶ

センスはもともともって生まれた能力もありますが、学んで身につけることも出来ます。

身近に「仕事の出来るセンスある人」がいたら、その人の行動から、そのセンスを学び取ります。ポイントは、その人の行動全てを事細かに観察することです。直接仕事に関係のない行動もです。朝、仕事を始める前に何をするか、昼食はどうするか、休憩の時は何をしているか全てです。そして自分とと何が違うか、何故そうするのかを考えます。考えて行動する人は一つ一つの行動に何らかの意味があります。

相手の望みを読む

顧客が何を求めているかを読み取ることは当然のことですが、顧客だけではなく、上司や関連部署の人達に対しても、相手が何を求めているのかを読み取るのもセンスです。

よく「質問の答えになっていない。」という発言を聞きますが、センスのある人は、答えになっていない言葉から答えを見つけ出します。

この本のご紹介

この内容に興味がありましたら是非読んでみてください。おすすめの1冊です。

「スキルのデフレ化とセンスのインフレ化」はあらゆるジャンルで進行している!

『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)の楠木建と
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』(光文社新書)の山口周が
「仕事ができる」の正体を求めて新時代の仕事論を語り尽くす。

仕事ができる人――本書でこの言葉の定義は「この人ならなんとかしれくれる」、
もっと言えば「この人じゃないとダメだ」「余人をもって代えがたい人」である。
プログラミングができる、英語が話せる、財務分析ができる――
「あれができる・これができる」と言っているうちは半人前。
スキルを超えたセンスにこそ「仕事ができる」の正体がある。

スキルを伝授しようとする本は無数にある。
しかし、センスの問題に正面から向き合った本は稀少だ。
ほぼすべての人がセンスの重要性について薄々は気づいているにもかかわらず、である。

本書はスキルとセンスの相克をテーマに、
日本のビジネスシーンで「スキル優先、センス劣後」の状況が起きる理由から、
「何がセンスを殺すのか」「センスを磨くとはどういうことか」まで、
「仕事におけるセンス」の問題について2人が縦横に論じる。

目次

はじめに楠木 建

第1章スキル優先、センス劣後の理由

アート派、センス派は“ビルの谷間のラーメン屋”
ビジネスとは問題解決
「役に立つ」はスキル、「意味がある」はセンス
問題は解決すればするほ「量」から「質」にシフトする
「論理」は常に「直観」を必要とする
センスの劣後と日本人の「因果応報」世界観
“直観主義”小林秀雄は批判され、“努力の人”矢吹丈は愛された
弱い人ほど「法則」を求める
「好き嫌い」の問題を「良し悪し」へ強制翻訳
センスにも「序列」をつけたがる日本人
「アスリート型ビジネス」と「アート型ビジネス」
日本でアスリート型ビジネスが優位だった理由
男のマウンティングは「スキル」に収斂する
人事における「コンピテンシー」という概念の誕生

第2章「仕事ができる」とはどういうことか

労働市場で平均点にお金を払う人はいない
「やってみないとわからない」センスの事後性
勝間和代がブームになった理由
400メートルハードル・為末大に見る「身の置き場所」問題
ユニクロ・柳井正が己の才能に気づいた瞬間
「AC/DC」に見るセンスの不可逆性
センスがない人が出世する組織の不幸
すぐに「分析」する人は仕事ができない
カルロス・ゴーンの勘所
「担当者」と「経営者」の仕事の違い
小林一三とチャーチルのセンス
どこで勝負するかという「土俵感」
センスと意欲のマトリックス
プロのすごみは、やることの「順序」に表れる
原田泳幸の〝アートな〞マクドナルド立て直し

第3章何がセンスを殺すのか

ビジネスパーソンの「エネルギー保存の法則」
「横串おじさん」と位置エネルギーの“魔力”
センスのある人の「仕事は仕事」という割り切り
エリートはなぜ「階層上昇ゲーム」が好きなのか
「ビンタしてから抱きしめる」と「抱きしめてからビンタする」の大きな違い
センスある経営者は「『それでだ』おじさん」
「独自のストーリー」があるから同じものが違って見える
「これからはサブスクだ!」が見落としているもの
元祖“センス派”カール・ワイクの究極セッション
最旬ビジネスワードという“飛び道具”の誘惑
「インサイド・アウト」か「アウトサイド・イン」か
「ネットフリックス」強さの淵源
環境や状況に原因を求める「気象予報士」ビジネスパーソン
「誰か俺を止めてくれ」究極のインサイド・アウト
アムンセンとスコットの違い

第4章センスを磨く

センスの怖さはフィードバックがかからない点
島田紳助の「芸人は努力するな」の意味
「修行」というセンス錬成法
センスとは後天的に習得するもの
ジャパニーズ・ロストアート
日本電産・永守重信の人心掌握力
センスメイキングとは「人間洞察」
データでは見えない人間の「矛盾」
一流の人は「自分が小さい」
センスとは「具体と抽象の往復運動」
「根本的矛盾」を直視する
「抽象的思考」は難しいけど面白い
抽象的な理解ほど実用的で実践的なものはない
どうやって自分の土俵を見極めるか
仕事ができる人は自分の「意志」が先にくる
事ができない人の「過剰在庫」

おわりに山口周

引用元:amazon商品説明

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