回避性パーソナリティ障害の特徴と診断基準

回避性パーソナリティ障害

回避性パーソナリティ障害の特徴

原因

未解明

発症時期

主に13歳~24歳ころまでに確認される

有効とされる主な療法

認知行動療法・精神分析療法

回避性パーソナリティ障害の診断基準

社会的抑制・不全感・否定的評価に対する過敏性が以下のうち4つ以上の特徴によって示される。

1.他者からの批判・避難・拒絶に対する恐怖により、対人的接触が重要となる職業的活動を避ける。

2.他者から好かれているという確信がない限り、他者と対人関係を構築しようとしない。

3.恥をかかされる、嘲笑されることに対する恐怖から、親密な対人関係であっても遠慮を示す。

4.他者から批判されたり、拒絶されることで頭がいっぱいになっている。

5.不全感が強いため、新しい対人関係場面で様々な感情・態度・行動に抑制が起こる。

6.自分は社会的に不適切で、人間として長所がなく、他者よりも劣っていると思い込んでいる。

7.結果的に恥をかくかもしれないという理由で、リスクを伴うことや何らかの新しい活動に取りかかることに対して異常に消極的である。

回避性パーソナリティ障害は、拒絶、批判、または屈辱を受けるリスクのある社会的状況や交流を回避することを特徴とします。

・回避性パーソナリティ障害の人は、自分が拒絶されたり、批判されたり、恥をかいたりすることを恐れるために、そのような反応を経験する可能性のある状況を回避します。

・回避性パーソナリティ障害の診断は、拒絶されたり否認されたりする恐れ、また社会的に無能力である、魅力がない、または他者に劣っているという感情のために対人的接触を伴う状況を回避するなどの、具体的症状に基づいて下されます。

・この障害の人には、認知行動療法、他の精神療法、抗不安薬や抗うつ薬が有益なことがあります。

パーソナリティ障害(人格障害とも呼ばれます)とは、本人に重大な苦痛をもたらすか、日常生活に支障をきたしている思考、知覚、反応、対人関係のパターンが長期的かつ全般的にみられる人に対して用いられる用語です。

回避性パーソナリティ障害の患者は自分が能力に欠けていると感じています。患者はこのような感情を、自分が否定的に評価されるかもしれない状況を回避することで処理します。

回避性パーソナリティ障害は米国の一般の人の2%以上にみられます。発生率に男女差はありません。

他の病気もしばしばみられます。次のうち1つ以上の病気がみられます。

うつ病または気分変調症(持続性抑うつ障害

・パニック症、特に社交恐怖症(社交不安症)などの不安症

・別のパーソナリティ障害(依存性境界性など)

社交恐怖症と回避性パーソナリティ障害をもつ患者は、どちらか一方のみをもつ患者よりも症状がより重度で、より強く生活に支障をきたします。

引用元:MSDマニュアル

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