強迫性パーソナリティ障害の特徴と判断基準

強迫性パーソナリティ障害

強迫性パーソナリティ障害の主な特徴

原因

未解明

発症時期

主に13~24歳ころまでに確認される

有効とされる主な療法

認知行動療法・精神分析療法

強迫性パーソナリティ障害の主な判断基準

秩序維持・完璧主義・感情や対人関係の統制に強くこだわり、柔軟性・開放性・効率性が著しく阻害されているという状態が以下のうち4つ以上の特徴によって示される。

(1)本来の目的が見失われてしまうほど、細目・規則・一覧表・順序・構成・予定表などの作成およびその履行を優先してしまう。

(2)課題の達成を妨げるような完璧主義を示す。

(3)趣味や遊び、友人との関係を犠牲にしてまで、仕事や活動の生産性・効率性の追求に過剰にのめり込むが、現実的にはその必要性に明確な理由はない。

(4)道徳・倫理・価値観に関して、過剰に誠実・良心的であるが融通がきかない。

(5)使い古したもの・既に価値がないものを感傷的な理由がないにもかかわらず、処分することが出来ない。

(6)自身の手順・手法に完璧に従うのでなければ、他者に仕事を任せることが出来ない、または他者と一緒に仕事をすることが出来ない。

(7)自分自身にも他者にも、お金を使うことに対して強い抵抗があり、非常にけちである。また、お金は将来的な不景気や経済的破綻に備えて貯蓄するべきだと思い込んでいる。

(8)著しい頑固さと堅苦しさが様々な場面で認められる。

強迫性パーソナリティ障害患者は物事をコントロールしている状態にあることが必要なため,努力を行っているうちに孤独になり,他者の助力を信用しない傾向がある。

一般人口の約2.1%が強迫性パーソナリティ障害を有していると推定され,男性に多い。

強迫性の家族特性,感情の範囲の狭さ,完全主義がこの障害に寄与していると考えられている。

併存症を認めることもある。患者は抑うつ障害(うつ病または気分変調症)またはアルコール使用障害も有することが多い。

引用元:MSDマニュアル

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