自閉スペクトラム症の特徴と診断基準

自閉スペクトラム症

自閉スペクトラム症の主な特徴

原因

遺伝要素が強い傾向

発生時期

先天性

有効とされる主な療法

行動療法

自閉スペクトラム症の主な診断基準

基準A

社会的コミュニケーションおよび対人関係全般において持続的な問題があり、その問題は以下のような特徴を示す。

(1)コミュニケーション・対人関係上の能力の欠如により、通常会話を超近接距離でのみ実施する。他者と興味・感情を共有する頻度が非常に少ない。社会的コミュニケーションを自ら開始したり、他者からの問いかけや接触に応じたりすることが出来ない。

(2)コミュニケーション・対人関係上の能力の欠如により、アイコンタクトやボディーランゲージ、視線・表情などの非言語的コミュニケーションを状況に即して実施することが出来ない。もしくは全く行わない。加えて、他者の非言語的コミュニケーションを理解する能力の欠如により応答・反応が出来ない。

基準B

行動・興味・活動が非常に限定的であり、さらにその限定された様式を繰り返す傾向が認められる。以下のうち、2つ以上が、現状の状態または病歴によって示される。

(1)常同的で反復的な身体運動、物の使用、会話が認められ、いずれも必然性がなく、また社会的状況にもそぐわない。

(2)同一性への固執、習慣への頑ななこだわり、儀式的行動。

(3)極めて限定された興味・関心により特定の物や対象に強い愛着を示し没頭する。

(4)感覚刺激に対する過敏性・鈍感性・並外れた興味。

基準C

各症状は発達早期に存在が確認される。しかし、軽度の場合は社会的要求が高まる状況に至るまでは発見・確認されない場合もある。

基準D

各症状により、苦痛を感じたり、日常生活・社会的生活に支障をきたしている。

基準E

各症状の発生原因が他の身体疾患・精神疾患では説明できない。

自閉症について

自閉症は多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こる生まれつきの脳機能障害で、症状が軽い人たちまで含めると約100人に1人いると言われています。自閉症の人々の状態像は非常に多様であり、信頼できる専門家のアドバイスをもとに状態を正しく理解し、個々のニーズに合った適切な療育・教育的支援につなげていく必要があります。

自閉症とは

自閉症は「1. 対人関係の障害」「2. コミュニケーションの障害」「3. パターン化した興味や活動」の3つの特徴をもつ障害で、生後まもなくから明らかになります。最近では症状が軽い人たちまで含めて、自閉症スペクトラム障害という呼び方もされています。

自閉症概念の広がり

長い間、自閉症はかなり稀で重い障害だと考えられてきました。しかし最近、比較的症状が軽い「アスペルガー症候群」や「非定型自閉症」の存在がよく知られるようになりました。これまで周囲に理解されず性格の問題などと誤解に苦しみ、支援の対象でなかった人たちが気づかれるようになったのです。

引用元:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-005.html

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