【離婚調停体験談】妻への手紙

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弁護士からの手紙を受け取ってから、きっかけとなった自らの行動を思い返しました。そして当時のいろいろな場面を思い出しました。その時、妻は私のことを許してくれていたのです。許すどころか、私に優しく声をかけてくれていたことも思い出しました。そして、結婚してから今までのことを振り返り考えました。そして考えながら私は次第に変わっていきました。妻が私を変えてくれたのです。妻は私に『人を許す』ことを教えてくれたのです。当時私が起こしてしまったこと、そして、妻への想いを手紙に書きました。

妻への手紙

 

〇〇様

 

体調は大丈夫ですか。私のせいで体調を悪くさせてしまったと思います。

弁護士さんからの手紙を受け取り、あなたをここまで追い詰めてしまったんだという事に気が付きました。

今回私がしてしまったこと、それに対してあなたがしてくれたことを、そして結婚してから、私があなたにどう接してきたかをよく思い出しよく考え、今になって、あなたを最後の最後まで苦しめてしまっていたんだということに初めて気が付きました。

あの日、私はカッとなり今まで以上に大暴れし「殺すぞ!」と叫びました。そして部屋は荒れ放題。私は寝てしまいました。

翌朝部屋を見てみると部屋は綺麗に片付いていました。びっくりしました。多分一晩中かけて掃除してくれたんだと思います。

私が、リビングに降りてきて、キッチンに置いてある料理を見ていると、あなたはそっとやってきて「食べていいんだよ。」ととても優しく声をかけてくれました。

それから数時間後、お茶を飲もうとリビングに降りてきた私は何故かまたカッとなりコップを床に叩きつけて割ってしまいました。またやってしまったと我に返り、掃除機でそうじしていたところに、あなたが心配して来てくれました。それなのになぜか私はまたカッとなり大暴れしてしまいました。片付いていた部屋はまた荒れ放題です。

翌朝は部屋はまた綺麗に片づけてありました。

そして、手紙が置いてありました。「私の事で我慢してくれているのに、私が悪いです。本当にごめんなさい。」と書いてありました。

この時は、手紙の意味が解りませんでした。あなたの事で我慢しているつもりはなかったからです。

でも今、その意味がやっと解りました。

私は、人を許せない人間でした。家族に対してもそうでした。あなたに対しても色々な事で許せない気持ちを持ったまま、あなたに接していました。それがあなたを苦しめ続けていたのですね。

でも、あなたは私があんな酷いことをした直後でも、私を許してくれ、許すどころか心配してくれて「食べていいんだよ。」と優しく接してくれました。それなのに私はそんなあなたの気持ちも考えず、また暴れてしまった。

最後の最後まであなたを苦しませてしまい、弁護士さんからの手紙を読むまでは、それに気が付こうともしなかった。

あなたをどれだけ苦しめたかを考えると胸が痛くなります。本当にごめんなさい。

こんな酷い夫なのに長年私を信じてついてきてくれました。

あの日あんな酷いことをしたのに許してくれ「食べていいんだよ。」と優しく接してくれた。

この時の優しいあなたを思い出すと涙が止まりません。

そして、〇〇歳この年になって、人を許す心の持ち方が分かるようになりました。

子供のころからずっと知らなかった、人を許す心を、今私は持つことができるようになりました。あなたが教えてくれたのです。ありがとう。今もう遅いかもしれませんが、普通の人間になれました。

心の持ち方が変わってから、今不思議と穏やかな気持ちでいます。

 

子供たちにも辛い思いをさせてきました。今までずっとつらく当たってきました。本当にごめんなさい。

信じられないかもしれませんが、今私は普通の人間になりました。

出来る事ならば、もう一度あなたに心で尽くしたい。

今私は心からあなたを愛しています。

こんな私にかけてくれたあの時の優しい言葉「食べていいんだよ。」は一生忘れられません。

 

〇〇

つづく・・・

 

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