☆日本語教師の学習52/異文化コミュニケーションと異文化トレーニング

対人コミュニケーション

伝達型モデル

送り手⇒符号化(エンコード)⇒チャンネル⇒解読(デコード)⇒受け手

構成主義コンストラクティビズムのモデル

送り手と受け手が、お互いに交渉しあいながら意味を作り出していく。

例:友達を映画に誘い、行く日時を決める時

ハイムズのコミュニケーション能力(コミュニカティブ・コンピテンス)

正しい文を組み立てるだけではだめ

いつ、どこで、だれに? 伝えるか

正確な文を作れるだけでなく、場面や状況に応じた言語使用が必要

カナルとスウェインの伝達能力(コミュニケーション能力)

文法能力:語や文法などを正確に使用できる能力

社会言語学的能力:相手や場面に応じて適切な表現を使用できる能力

ストラテジー能力:コミュニケーションを円滑に行うための能力

談話能力:文よりも上のレベルにおける発話を理解し構成する能力

ノンバーバル・コミュニケーション(エックマンとフリーセン)

非言語的伝達手段 言語を使わないメッセージの伝え方

身体動作学(キネシクス):コミュニケーションをするときの身体の動作を研究する学問

ことばで伝えている割合は全体の約30%

エンブレム

言葉の代用になるもの

例:首を横に振る

イラストレーター

発話の内容をはっきりさせるために動作で示すこと

アフェクトディスプレイ

感情をを顔や動作で示す

レギュレーター

相手の発話を制御するときに行われる動作

例:視線をそらす、時計を見る

アダプター

状況に付随する動作

その状況の時に無意識にその動作をしてしまうということでメッセージを送る

例:落ち着かない時に貧乏ゆすりをするなど

近接空間学(ホール)

親密距離

相手と接触するのが容易な距離

個人距離

相手の表情が分かる程度の距離

社会距離

相手に接触できない距離

公的距離

演説するときなどの距離

異文化受容

ベリーの「文化変容モデル」(参入者側)

統合

参入者が自分の文化を保持し、相手の文化との関係が良いモデル

同化

自分の文化を保持せず、相手の文化との関係を保持しているモデル

離脱

自分文化は保持していて、相手の文化との関係が悪いモデル

境界化

受け入れ側との関係も悪く、自分のアイデンティティも失っている

ベリーの「文化変容モデル」(受入者側)

多文化的

参入者が自分の文化を保持し、受け入れ側が参入者を社会の一員として認めていこうとするモデル 多文化共生社会

同化

参入者が自分の文化を保持せず、関係を保持しているモデル

離脱

参入者が自分文化は保持していて、関係が悪いモデル

差別

参入者が自分の文化を失って、受け入れ側が参入者を社会の一員として認めないモデル 参入者は差別の対象になる

異文化トレーニング

講義方式

講義を受けて情報や知識を得る方法

自己学習形式(セルフスタディーモデル)

文化の考え方や価値観を考慮し、行動や出来事の原因や意図を説明できるようにする方法

カルチャー・アシミレーター

異文化コミュニケーションで生じた問題のエピソードを読み、その原因を選択肢の中から選び、解答を読む

体験学習法

模擬的に異文化コミュニケーションの場面を体験し、異文化とのコミュニケーションで問題が起きた時に、どう判断して、どうすれば良いかを学ぶ

グループディスカッション訓練

異文化で起きた問題な事例を読んで、グループで分析をこなします。問題な事例を「問題事例」「危機的事例」「クリティカル・インシデント」といいます。

ファシリテーター

グループディスカッションの進行役。参加者が目的を達成するために手助けをする。

デブリーフィング

振り返り。気づきや学びについて振り返り意識化する。

DIE法

描写し 解釈し 評価する

描写:事実

解釈:3つ以上考える

評価:それぞれの解釈で考える

DIE法では、正しい解釈はわかりません。大切なのは色々な解釈をしてみることです。

シミュレーション

バーンガ

トランプを使った異文化コミュニケーション体感ゲームです

バファバファ

二人に違った習慣や価値観を与えて、互いに交流し、異文化を体験するもの

エコトノス

バファバファを3人で行う

アルバトロス

架空の都市アルバトロスでの体験をもとにした異文化トレーニング

ソーシャル・スキル・トレーニング

対人関係のトレーニング全般

エンカウンター・グループ

出会いのグループ。意思や感情を率直に表明しあい、自己成長や対人関係の発展と改善を図ることを目的に作られたグループ

構成的グループ・エンカウンター

ファシリテーターが中心となって、プログラムに沿って互いを理解するための活動が行われる。

非構成的グループ・エンカウンター

参加者が中心となり、参加者が自主的にどのような活動を行うかを決めて、実行していくもの。

学習支援

ジャーナル・アプローチ

学習者に適切なタイトルを与えて、作文を書かせ、悩みや異文化に対する考えを聞き出し、少しでも援助できるようなコメントをする

ソーシャルサポート

学校の事務員 地域住民 地域社会の日本人のボランティア 自治体の国際交流会の人

・異文化ストレスを扱った講義をする

・リラクゼーションを目的とした活動をする

・お互いをするような活動を取り入れる

ラポール

信頼関係

異文化と情報弱者

やさしい日本語

情報の多言語化が進んでいる

情報リテラシー

コンピューターを効率的・効果的に使えること

多文化におけるコミュニケーション教育

多文化共生

国籍や民族などの異なる人々が互いの文化的違いを認めあい、対等な関係を築こうとしながら地域社会の構成員として共に生きていくこと。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です