日本語教師の学習/日本語教授法

中間言語

外国語学習中に学習者の中で形成される目標言語でも母語でもない中間的位置にある発達途上の言語体系。正用と誤用を繰り返し目標言語のルールを検証する。

ミステイクとエラー

ミステイク

不注意による言い間違い

エラー

間違えて覚えてしまっている間違い。

ローカルエラー

コミュニケーションに影響のない間違い。

グローバルエラー

コミュニケーションに影響のある間違い。

言語内エラーと言語間エラー

言語内エラー

母語の影響なしに生じる誤用

過剰般化

規則の使い過ぎ

簡略化

複雑な規則を簡単にしようとして生じる誤用

言語間エラー

母語との違いから生じる誤用

語用論的移転

文法的には間違っていないが、母語ルールを適用した不適切な表現。

言語転移

正の転移

母語の干渉がプラスに作用する。

母語と類似点が多ければ学習は容易になる。

不の転移

母語と類似点が少なれば学習は困難になる。

母語の干渉がマイナスに作用して習得を妨げる。

誤用の表出

化石化

間違ったまま覚えてしまっている。

逆行

間違いを直しても、緊張などで、間違えてしまう。

回避

間違えそうな表現を使わないようにする。間違いが認識されにくい。

有標性差異仮説

第二言語の困難度は、有標性によって決まる。byフレッド・エッグマン

母語が目標言語より複雑な場合は、第二言語学習は容易になる。

有標

変わる

無標

替わらない

訂正フィードバック

教師が学習者に対して正解を示す

明示的フィードバック

間違いを指摘して、正解を示す

暗示的フィードバック

間違いを指摘せず、教師が正解を示すことで、理解させる

リキャスト

自然なやり取りの中で、正しい発話を示すことで、学習者の気づきを促す

学習者に自分で訂正するよう促す

明示化要求

聞き返すことで訂正する機会を与える

メタ言語フィードバック

間違えたところの規則の説明をする。正解は示さない。

誘導

聞き返すことで、気が付かせる。「えっ?」

繰り返し

ちょっと語尾をあげて聞き返し、気が付かせる。

 

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