目次
生活者としての日本人
生活者としての外国人に対する日本語教育の目的
言語・文化の相互尊重を前提としながら,生活者としての外国人が日本語で意思疎通を図り生活できるようになること。
生活者としての外国人に対する日本語教育の目標
日本語を使って、健康かつ安全に生活を送ることができるようにすること。
日本語を使って、自立した生活を送ることができるようにすること 。
日本語を使って、相互理解を図り,社会の一員として生活を送ることができるようにすること 。
日本語を使って、文化的な生活を送ることができるようにすること。
日本語を母語としない住民の増加
1970~1980 年代
中国帰国者
日本に永住帰国した中国・樺太(サハリン)残留邦人とその家族(帰国者)は、長年中国やサハリン(旧ソ連地域含む)での生活を経て日本へ帰国。
インドシナ難民
1975 年、ベトナム・ラオス・カンボジア(総称してインドシナ三国)が社会主自国外へ脱出
し、難民となった人々の総称。
イラン
日本とイランは1974 年に、ビザ相互免除協定を締結。88 年にイラン・イラク戦争が休戦になった時、この協定を利用して多くのイラン人が仕事を求め訪日。
外国人花嫁(農村花嫁)
1990 年
出入国管理及び難民認定法(入管法)改正 南米日系人の来日につながる。「定住者」資格
日本国に在留する外国人に与えられる在留資格の一種で、法務大臣が特別な理由を考慮し、5 年を超えない範囲で一定の在留期間を指定して居住を認める者。日本人や永住者と同じく日本での就労活動に対する制限はない。
主な対象者は日系人とその配偶者、インドシナ難民、日本人や特別永住者の配偶者と死別・離婚した外国人、日本人の未成年・未婚の外国籍実子などである。2012 年末時点で定住資格を持つものは165,001 人で在留外国人全体8.1%を占めており、国籍・地域別ではブラジル53,044 人(32.1%)、フィリピン40,707 人(24.7%)、中国27,148 人(16.5%)などである。
第一回外国人集住都市会議開催
外国人集住都市会議は浜松市の呼びかけで日本国内の外国人が多く住む街の自治体や国際交流協会などが集まり、外国人住民が多数居住する都市の行政と地域の国際交流のために2001 年(平成13 年)5 月7 日に設立された組織である。
ニューカマーと呼ばれる、南米系日系人を中心とした外国人市民が多数居住する都市において外国人住民に関わる施策や活動状況に関する情報交換のほか、各地域で顕在化しつつある様々な問題の解決に積極的に取り組んでいくことを目的として設立された。2001 年10 月19 日、同じく浜松市で「外国人集住都市公開首長会議」開催。
加盟都市 2016 年4 月1 日現在
群馬県 – 太田市、大泉町/長野県 – 上田市、飯田市/岐阜県 -美濃加茂市/静岡県 – 浜松市、富士市、磐
田市、掛川市、袋井市、湖西市、菊川市/愛知県 – 豊橋市、豊田市、小牧市/三重県 – 津市、四日市市、鈴
鹿市、亀山市、伊賀市/滋賀県 – 長浜市、甲賀市/岡山県 – 総社市
オブザーバー(愛知県 – 蒲郡市、新城市)
JF 日本語教育スタンダードと授業の組み立て
JF スタンダードとは
国際交流基金が日本語教育における教育環境をデザインする際の枠組みや目安を提供するために作成。相互理解を理念とする。
課題遂行能力
日本語を使って何ができるか can-do
異文化理解能力
さまざまな文化にふれることでいかに視野を広げ他者の文化を理解し尊重できる能力
JF 日本語教育スタンダード(JF スタンダード)はコースデザイン、授業設計、評価を考えるための枠組みです。
課題遂行能力(言語を使って課題を達成する能力)と、異文化理解能力(お互いの文化を理解し尊重する能力)を育成する実践をサポートし、日本語を通じた相互理解を目指します。
出典:JFスタンダードとは | JF日本語教育スタンダード (jfstandard.jp)
CEFR にもとづく枠組み
セファール
CEFR とは、Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment の略で
す。
2001 年にヨーロッパの言語教育・学習・評価の場で共有される枠組みとして発表されました。以後、世界でも広く外国語教育や評価の場で利用されています。
JF スタンダードは、この CEFR の考え方にもとづいて開発しました。JF スタンダードを用いることにより、日本語の熟達度を CEFR に準じて知ることができます。
出典:JFスタンダードとは | JF日本語教育スタンダード (jfstandard.jp)
JF スタンダードが可能にすること
JF スタンダードをコースデザイン、授業設計、評価などに活用すれば、次のことが可能になり、学習者は学習の
継続がしやすくなります。
・国や機関が違う教師同士でも、同じ基準で話し合いや情報交換ができます。
・教師と学習者が学習の目標を共有することができます。
・学習者の日本語力を、他の言語との共通基準にもとづいて説明できます。
出典:JFスタンダードとは | JF日本語教育スタンダード (jfstandard.jp)
6レベル
JFスタンダードでは、「日本語で何がどれだけできるか」という課題遂行能力をレベル指標にしています。
課題遂行能力はCan-do(「~できる」という文)で表し、JF日本語教育スタンダードの木で示されたカテゴリー(言語能力や言語活動の例)ごとにA1、A2、B1、B2、C1、C2の6レベルに分かれています。この6レベルは、CEFRと共通です。
6レベルの大まかなイメージは、「CEFRの共通参照レベル:全体的な尺度」で確認できます。
技能別のレベル確認にはCEFRの自己評価表が便利です。
出典:JFスタンダードとは | JF日本語教育スタンダード (jfstandard.jp)
授業の組立
コース目標⇒シラバス(トピック)⇒到達目標(Can-do)⇒教室活動⇒必要な言語知識や能力
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