目次
社会言語学
社会言語学とは
「ことば」は音韻・語彙・文法などの言語そのものの規則だけで成り立っているわけではない。
例えば、述語の形式には、普通体「~だ・~る」と丁寧体「~です・~ます」があるが、これらの使い分けには言語そのものの規則ではなく、社会的な要因が言語規則に組み込まれている。
このように、言語研究において、社会的な要因を重視する立場にあるのが、社会言語学である。
言語変種
同一言語の中の異なった言語形式。性別や年齢などの社会的な属性の違いによる「社会方言」や、地域の違いによる「地域方言」の代表的なものがある。
ある言語はその言語内にさまざまな多様性を持つ。この多様性は大きく2つの観点から整理される。
地域方言
地域の違いによる異なった言語形式 (方言)
方言区画
地方方言の使用される地域を区分けしたもの。日本の地域方言を大きく「本土方言」と「琉球方言」に分け、更に本土方言を「東日本方言」「西日本方言」「九州方言」に分類した。
方言の分布
東西分布型:東日本と西日本でで対立する言語形式が使用されるもの
複雑分布:ある言語形式が全国の様々な地域に散見されるもの
周圏分布型:特定の語、言語形式が中心から同心円状に波及していく
共通語と標準語
共通語:1つの国で、地域的な属性や社会的な属性による違いを超え、共通に用いられる言語変種。日本語では東京方言が共通語の基盤とされている。
標準語:国などの政権によって、規範とされる言語変種。
方言撲滅運動
社会方言
ジェンダー(性差)、年齢、職業など社会的な属性による異なった言語形式。男性ことば・女性ことば・若者ことば・幼児語・役割語などがある
ジェンダー
生物的な性別とは異なり、男女の社会的な役割の違いによる言語表現の違いなどを言う
男性ことばには、めし・腹・食うなどの固有の語彙がある
女性ことばには、固有の語彙がほとんどなく、~わ・~かしら・~てよ などのバラ言語的な要素によって女性らしさを表現している
女性のことばは、規範的なものでなければならないといいう(無意識の)社会的圧力がある
若者ことば
一時的に流行りすぐに消滅するもの、消滅せずに広い年齢層に浸透していくものがある
略語
ま?マジ? うざい きもい うp いつメン いってら
造語
ググる エモい インスタ映え バズる (笑)w ww
平板化
ギター クラブ ライブ ネット カレシ
語呂合わせ
マジ卍 おけまる
幼児語
幼児が使う語というより、幼児に対して大人が使う語。それを幼児が真似る。
1.オノマトペが多い
2.繰り返しが多い
3.お~さん が多い
生き物
ワンワン ニャンニャン チューチュー パカパカ ブンブン
動作
モグモグ ゴックン フーフー アーン
お~さん
おさるさん おさかなさん おにんぎょさん おはなさん
役割語
ある言語表現が特定の人物・役割・キャラクターを思い起こさせるような表現。
コードスィッチとスタイルシフト
コードスィッチ
場面や相手によって、使用する言葉、言葉変種を切り替えること。
スタイルシフト
丁寧さを切り換えること。言語そのものを切り替えるコードスイッチングとは区別される。
ティーチャートーク
語学教師が学生に対してする話し方。
フォリナートーク
母語話者が、非母語話者に値してする話し方。
ネイティブトーク
母語話者同士の話し方。
ベビートーク
大人が子供に対してする話し方。マザートークとも言われる。
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