目次
多様化する日本語学習者
生活者の日本語教材
場面シラバスの教材例
にほんごこれだけ
いっぽ にほんご さんぽ 暮らしのにほんご教室 初級1
活動資格と居住資格
在留ビザには、日本で出来る活動によって付与される「活動資格」と、身分・地位によって付与される「居住資格」がある。
活動資格:高度人材ビザ(エリート人材・ポイント制)、技能実習ビザ、特定技能ビザ、留学生
高度人材ビザ
それぞれの活動の特性に応じて「学歴」「職歴」「年収」「研究実績」などの項目ごとにポイントを設定し、申請人の希望する活動に対応する類型について、ポイント計算により評価されます。
高度学術研究活動
高度専門職 1 号(イ)
高度専門・技術活動
高度専門職 1 号(ロ)
高度経営・管理活動
高度専門職 1 号(ハ)
技能実習ビザ
日本の技術や知識を発展途上国など海外に移転することで国家発展に協力すること」を目的とする。
目的
外国人への実習
在留可能期間
5~10年
職種
80種類
転職
不可
家族帯同
不可
管理団体・送り団体
あり 費用が発生する
受け入れ国
制限なし
特定技能ビザ
目的
人手不足による人材確保
在留可能期間
1号:5年 2号:10年
職種
14種類
転職
可
家族帯同
1号:不可 2号:可
管理団体・送り団体
なし 費用が発生しない
受け入れ国
15か国
留学生
日本の大学(大学院・短期大学を含む)、専修学校、高等学校、中学校、小学校などにおいて教育を受ける外国人のための資格
アルバイト:留学生は「資格外活動の許可」を得ている場合に限り、アルバイトが可能
学校のある時期は週28時間以内。夏休みなど「学則による長期休業期間」は1日8時間まで拡大される。
家族滞在
就労ビザを持っている外国人が扶養している配偶者と子供に与えられるビザ
特定活動
他の在留資格に該当しない活動の受け皿として「法務大臣が個々の外国人について特に活動を指定する在留資格」のことである。
EPA
インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国
日本語能力試験 N5程度
ベトナムのみ、日本語能力試験 N3以上をクリアして入国する。
インドネシアは宗教上の関係で、勉学に支障がある。
居住資格
就労制限がない
永住者
日本に滞在して10 年前後で申請できる永住許可を取得した人
特別永住者
朝鮮半島や台湾から戦前・戦中に日本へ連行されサンフランシスコ講和条約で日本国籍を失った人と日本で生まれたその子孫(オールドカマー)
定住者
難民、南米からの日系人、中国残留邦人、外国人の配偶者の連れ子など
配偶者ビザ
日本人の配偶者・永住者の配偶者
コースデザイン
学習者の目標を達成するために必要なものを全て計画、準備することをコースデザインという。
ニーズ分析(ニーズアナリシス)
経費支弁者の意向も聞くこと
学習者は誰か
学習目的
何故日本語を習いたいか
目標言語
使用場面
どんな技能が必要か(聞く・話す・読む・書く)
どんなレベルまで必要か
レディネス調査
必要な情報は?
学習者自身
出身国、母語、宗教、日本滞在期間、来日目的、家族構成、趣味、職業、性格、年齢、社会経験、ビザ、性別、話せる外国語、
学習経験・能力
日本語学習経験、どこで学習したか、外国語学習経験、所有資格、特技、現在のレベル、どんな教師に習ったか、
学習環境
パソコン、インターネット、身近に日本語話者がいるか、日動活動、居住環境、どこで学習したいか、勉強時間の確保、宿題が出来るか、経済状況、希望学習期間、学習時間帯、
学習法の好み
グループ学習か個人授業か、趣味を絡めた学習、宿題、試験対策か、構造シラバスか場面シラバスか、対面かオンラインか、普段の学習スタイル、
言語観・学習観(ビリーフ)
教科書中心、学習目的、学習ペース、受動的か能動的か、日本文化も習いたいか、
その他
通学時間、宗教、生活習慣、
ビリーフ
グループレッスンか、個人レッスンか?
母語話者に習った方がよいか?
現地で学習した方が良いか?
等の学習観
生活者としての外国人、やさしい日本語
減災のための「やさしい日本語」
1995 年(平成7 年)の阪神・淡路大震災では、多くの在日外国人も被災したことがきっかけで出来た。
「やさしい日本語」カテゴリーI
地震などの災害が起こった時(発災後72 時間以内)に有効な言葉
「やさしい日本語」カテゴリーⅡ
発災後72 時間以外の生活情報
やさしい日本語のルール
単文に分けること
重要なことを簡潔に伝える(必要最低限の事を伝える)
あいまいな言葉を使わない
敬語は使わない
二重否定は使わない
オノマトペは使わない
和製英語は使わない
二重の意味がある言葉は使わない
可能形は~できる
受身形は使わない(能動形に言い換える)
時間は12時間表記、スラッシュは使わない
例題
交通麻痺について
道路や鉄道が壊れています。移動するのは難しいので、避難所に行きましょう。
少しずつ、道路も電車も使えるようになるので、安心してください。
交通が復旧した情報は、復旧したところから、お知らせされます。
やさしい日本語にすると、
バスや電車が止まっています。
避難場所へ歩いてください。
健康に注意しましょう
健康のために、水分をとりましょう。体を動かすこと、睡眠をとることが大切です。
災害が起きると、眠ることが難しくなったり、食べたくなくなることがあります。
規則正しい生活をすることを意識しましょう。
やさしい日本語にすると、
からだに気をつけてください。
水を飲んでください。体を動かしてください。よく眠ってください。
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