みんなの日本語初級Ⅱ第39課★教案

概要

できるようになること

・ある事が理由・原因で、その結果の感情や起きたことを言える。
・丁寧に理由を言ったり、弁解したり、事情を説明できる。

文型1

~て(動詞)、~

「〜て」の後ろには感情を表す表現が来る。意志表現は来ない。

文型2

~くて(い形容詞)、~

~で(な形容詞)、~

後には、意志表現は来ない。動詞の否定形が来る。

文型3

~で(名詞)、~

名詞は、災害や事故、病気などを表す言葉が来る。

文型4

~ので、~

許可を求める時の理由を述べる。

「~て/で」のあとに使える言葉

・びっくりします
・あんしんします
・がっかりします
・こまります
・さびしい
・うれしい
・かなしい
・はずかしい
・きもちがいい/わるい
・ざんねん[な] ・しんぱい[な] ・可能動詞

教案

文型1

ニュースを 聞いて、びっくりしました。

ニュースを聞きました。びっくりしました。

「聞く」という動詞を「聞いて」に変えて、文章をつなげます。

「く」➡「いて」

~て(動詞)、~

何かの出来事で、どんな気持ちになったかを表す文型です。~して、どんな気持ちになったか です。

例文1:会って、がっかりしました。

「会った」➡「会って」

誕生日に、プレゼントをもらって、うれしかったです。

人に道をきかれて、こまりました。

練習A

何か安心した出来事について、話してみましょう。

~て、安心しました。

 

練習B

2つの文をつないで、文を作りましょう。

試験に合格しました。うれしいです。

否定形

~なくて、~

<例>外国に旅行に行きました。言葉がわかりませんでした。困りました。

➡言葉がわからなくて、困りました。

家族に会えません。さびしいです。

➡家族に会えなくて、さびしいです。

練習A

何かさびしい出来事について、話してみましょう。

~なくて、さびしいです。

練習B

2つの文をつないで、文を作りましょう。

テレビが見られない。残念です。

文型1の総合練習

~て、~。~なくて、~。の文型で話してみましょう。

文型2

例文2:ちょっと 都合が 悪くて、行けないんです。

都合が悪い。行けないんです。

「悪い」という い形容詞 を「悪くて」に変えて、文章をつなげます。

「い」➡「くて」

例文3:複雑で、わかりませんでした。

複雑な。わかりませんでした。

「複雑な」という な形容詞 を「複雑で」に変えて、文章をつなげます。

「な」➡「で」

何かの理由で、可能動詞の否定形やできないこと を表す文型です。

練習A

何かできなかった事について、話してみましょう。

~くて、~ませんでした。~で、~ませんでした。

練習B

2つの文をつないで、文を作りましょう。

お茶があついです。飲めません。

交通が不便です。通えません。

質問1

昨日は よく 寝れましたか。

いいえ、~くて、寝れませんでした。

質問2

明日、遊びに行きましょう。

ごめんなさい。明日は、~て、行けないんです。

また今度、お願いします。明後日は、どうですか。

留意点

~くて、~できない。しないのではなく、できない表現にします。

「行きません」は×

文型3

地震で ビルが 倒れました。

(名詞)で、~

事故、災害、事件、出来事など(良くないこと)が原因で、そうなってしまったこと(良くないこと)を表す文型。

例文4:事故で バスが 遅れました。

練習A

<例>火事、台風、津波 などを使って、文を作ってみましょう。

~で、~

コロナで、~

※イラストを見ながら、文を作ってみましょう。

文型4

調子が 悪いので、病院へ 行きます。

「動詞・形容詞・名詞」(理由)、~

「~から」と「~ので」の違い

「~ので」のほうが丁寧。

「~から」は自分の考えを伝える時に、その理由を明確に強く伝えたい時。自分で決めたこと。

「~ので」は過去・現在の状況を説明するもの。仕方がないこと。

例文5:用事が あるので、お先に 失礼します。(動詞)

誘いをことわる、お願いしたり、理由を言いたい場合。

練習A

理由を言って、答えましょう。

<例1>

なぜ、学校を休んだのですか。

理由:かぜをひきました。

かぜをひきましたから、休みました。

かぜをひいたので、休みました。

<例2>

授業が終わったら、カラオケに行きませんか。

理由:用事があります。

すみません。用事がありますから、帰ります。

すみません。用事があるので、帰ります。

<例3>

理由:日本語が良くわかりません。

日本語はよくわかりませんから、英語で話して頂けませんか。

日本語はよくわかりませんので、英語で話して頂けませんか。

練習B

~ので、~ の文を作ってみましょう。

理由:ペンを忘れました。

例文6:部屋が狭くて 邪魔なので、友達に あげました。(名詞)

理由が名詞・な形容詞の時は、

~なので、~

練習C

2つの文をつないで、文を作りましょう。

明日は試験です。勉強します。

練習D

理由が名詞・な形容詞の文を作ってみましょう。

名詞:雨、風、事故

な形容詞:危険な

練習E

2つの文をつないで、文を作りましょう。

わからない言葉があります。辞書をみる。

練習F

~ので、~てもいいですか。と丁寧にきいてみましょう。

※イラストを見ながら

練習G

質問に答えましょう。

なぜ、遅れたのですか。

なぜ、宿題をやらなかったのですか。

発展

泊まったホテルで、問題が発生したシーンで、フロントに苦情を言いましょう。

電気が付かない、水が出ない、エアコンがつかないなど、対応の交渉をする。

会話

第39課の「会話」を読みましょう。

場面:会議の時間に遅れ、上司に理由を説明して謝る。

目標:人に迷惑をかけたとき、丁寧に理由を説明して謝ることができる。

表現:「遅れて、すみません。」「~(動詞・名詞)途中で」「忘れてしまって・・・(省略)」

質問

ミラーさんは、どうして会社に遅れましたか。

どんな事故でしたか。

どうしてミラーさんは課長に連絡しなかったんですか。

覚える会話表現

遅れてすみません。

実は、~んです。

それは大変でしたね。

どうもすみませんでした。

練習

約束の時間に遅れる時、電話で、遅れる理由と遅れる時間を伝えてみましょう。

学習ポイント

文型1

<Vて形>て/<Vない形>なくて、~。 原因 結果(感情など)

結果は、自分の意志ではない。

文型1.5

<いA(い)くて>/<なA>で、~。 原因・理由 可能動詞の否定形・可能の意味を持つ動詞の否定形

可能動詞は27課で学習

結果は、自分の意志ではない。

文型2

<Nで>、~。 原因(事故・事件・災害・出来事) 事態に至る

文型3

<V/いA/なA/N普通形>ので、~。 原因・理由

「~から」は、自分の考え。その理由を相手に伝えたい時。

「~ので」は、今現実に起きていること、そうなってしまった事情を説明し、
許可を求めたり、弁解する時。

 

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