演技性パーソナリティ障害の特徴と診断基準

演技性パーソナリティ障害

演技性パーソナリティ障害の特徴

原因

未解明

発症時期

主に13歳~24歳ころまでに確認される

有効とされる主な療法

認知行動療法・精神分析療法

演技性パーソナリティ障害の診断基準

過度な感情表現と他者の注意をひこうとする行動が以下のうち5つ以上の特徴によって示される。

1.自分が注目の的になっていない状況では楽しくない。

2.他者との交流が不適切に性的・誘惑的であることが多く、挑発的な行動が示される。

3.浅はかで表層的かつ変化の激しい感情表現。

4.一貫して、自分の身体的外見を用いて、他者からの関心を引こうとする。

5.印象は強いが内容のない発言・会話。

6.芝居がかった態度や行動、大げさな感情表現を示す。

7.被暗示的で、他者や周囲の環境の影響を簡単に受けてしまう。

8.本人だけが対人関係を実際以上に親密なものだと思い込んでいる。

演技性パーソナリティ障害は、過度の情動性と注意を引きたい欲求の広汎なパターンを特徴とします。

・演技性パーソナリティ障害の患者は継続的に注目の的になることを求め、しばしば他者の注目を引きつけるために不適切に誘惑的かつ挑発的な形で衣服を着用して行動したり、自分を非常に劇的に表現したりします。

・演技性パーソナリティ障害の診断は、注目の的になっていないことによる不快感、不適切に誘惑的または挑発的な他者との交流、劇的な行動や感情の表現などの特定の症状に基づいて下されます。

・基礎にある葛藤に焦点を当てた精神療法が役立つことがあります。

パーソナリティ障害(人格障害とも呼ばれます)とは、本人に重大な苦痛をもたらすか、日常生活に支障をきたしている思考、知覚、反応、対人関係のパターンが長期的かつ全般的にみられる人に対して用いられる用語です。

演技性パーソナリティ障害の患者は、自分の身体的外見を利用し、他者から注目されるように不適切に誘惑的または挑発的な形で行動します。他者からの注目をつなぎとめるために服従的に行動することもよくあります。

演技性パーソナリティ障害は米国の一般の人の約2%にみられます。女性の方が多く診断されますが、男女で同じように生じることを示す研究もあります。

他の病気もしばしばみられます。次のうち1つ以上の病気がみられます。

・他のパーソナリティ障害(反社会性、境界性、自己愛性)

・身体症状症(受診の理由となることがあります)

・うつ病または気分変調症(持続性抑うつ障害)

・変換症

引用元:MSDマニュアル

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