目次
ディスクブレーキ引きずり原因と対策
ブレーキをかけると、停止する前にハンドルが少し左へ取られます。
ジャッキアップして前輪を回転させてみると、左側が引きずり気味です。
原因究明
ブレーキ取り外し
左前のキャリパーを外して見ると、内側のブレーキパッドが外側と比べて汚れが激しいです。
パッドの残量は大丈夫です。
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ガイドピンを抜取り、パッドを外しました。ピンの抜取りはビスを代用しました。
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ピンもサビと汚れでコテコテです。
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動作確認
パッドを外した状態でブレーキポンピングしてみると、内側のピストンが動かず、外側のピストンだけが出てきます。どうやら内側のピストンが固着しているようです。外側をバイスで押さえてポンピングするとなんとか内側のピストンが動いてくれました。
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出てきた内側のピストンをバイスで戻そうとしても、とても固いです。
処置
キャリパーを分解しました。
シリンダーもピストンも錆びています。
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キャリパーの内外を分離して、サビ取り清掃しました。
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組み上げて動作させたら、ピストンの動きは良好です。
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キャリパーをローターに取り付けました。
ブレーキフルードのエア抜き
先ずは、タンクにフルード補充です。
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次に、注射器でフルードが出てくるまでエアーを吸い取ります。
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フルードが出るようになったら、エア抜きホースをボトルの底まで入れて、ポンピングしながらホースから出てくる空気がなくなるまで続けます。途中でタンクにフルードがなくならないように補充もしていきます。
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勢いよくポンピングしても空気が出なくなったらエア抜き完了です。
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テスト走行
ブレーキをかけると、停止する前にハンドルが少し左へ取られる症状は変わりません。
右側ブレーキ清掃
固着はしていませんでしたので、ピストンは外さず、ブレーキパッドを外して清掃。
左側同様、ガイドピンや板バネのサビ・汚れが激しく、清掃とグリスアップを行ったことでブレーキパッドの動きは良くなったと思います。
テスト走行2
ブレーキをかけると、停止する前にハンドルが少し左へ取られる症状は変わりません。
後ブレーキの左右バランスが悪いのかもしれないです。
後ブレーキ調整
左右共にシューの摩耗が進んでいるようで、ドラムに近づける調整をしました。
しかし、停止する前にハンドルが少し左へ取られる症状は変わりません。
右前ブレーキ再清掃
固着はしていませんでしたが、内側ピストンの動きが悪かったのでピストンを外したら酷いサビでした。
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錆を綺麗に除去!
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ホールドスプリングとピン交換
新旧比較です。
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古い方も徹底的に磨けば使えないこともないと思いますが、そんなに高い部品ではないので交換しました。
この部品は当時BMW等でも採用されていたようですね。
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スプリング(板バネ)は構造がシンプルに変更されています。摺動部以外の部分は錆防止に亜鉛塗装しておきました。
板バネとパッドの摺動が悪くなるとブレーキを解除した時にパッドがディスクから離れにくく引きずりを起こしやすくなるので、ここの役割は意外と重要かもです。
取付を完了しました。
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テスト走行最終
バッチリです!
めでたしめでたし(*^。^*)
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