日本語教師の学習/意味論

意味論

意味

伝統的な意味論では、

意味をいくつかの構成要素による構造体と捉え、他の語との関係を考慮しながら記述する方法をとる。

意味成分

語を構成している特徴

成分分析

語を意味成分に分解すること

+:特徴を持っている ー:特徴を持っていない

夫⇒+人間 +既婚 ー女性

妻⇒+人間 +既婚 +女性

配偶者⇒+人間 +既婚 ±女性

配偶者は性別に関する意味的な特徴を限定しない

意味の範囲 :配偶者>夫 妻

例文

本がご飯を食べた

食べる:+生物

本が:ー生物

「食べる」という語の持つ選択制限に合わない

包摂関係

上位語と下位語

例:おかし⇒上位 ケーキ⇒下位

下位語は習得が早く、上位語は習得が遅い

下位語は具体的なもので、鉛筆や消しゴムなど。 上位語は総称的・抽象的なもので、文房具など。

意味関係

類義語

部分的にほぼ同じ意味を共通して持っているが、それぞれに異なる意味も持っている。

きれいな花 と 美しい花 ⇒両者にほとんど差がない

きれいな空気 と 美しい空気 ⇒美しい空気 は 違和感がある

きれい は 見た目の華やかさ に加え、 不純なものがない という意味も持っている。

きれい は 美しい よりも広い意味をもっている。

同義語

指し示す対象の範囲がほとんど同じような同義的関係を持つ語同士のこと

全く同じ意味ということはなく、文体・スタイル・場面・文脈などで使い分けられる

例:きのう と さくじつ

対義語(反義語)

例:表=裏ではない 裏=表ではない という対義関係にある

相互的対義語

AでなければB

例:男と女 表と裏

両極的対義語

AとBの両語が両極的

例:入学と卒業

連続的対義語

AとBの両語が両極的ではあるが、中間的な段階を持つ

例:高いと安い

視点的対義語

AとBの両語が異なる視点から表現される

例:行く と 来る

ダイクシス(deixis)

言語活動において、発話現場にいなければ意味が成立しない性質のことをいう。直示とも呼ばれる。

多義語

例:花 ⇒お花見に行く 両手に花 高嶺の花 長年の苦労がやっと花開いた

例:甘い ⇒甘い採点 甘い歌声

多義語は限定されていない 例:走る 重い 熱い

実践的な意味分析

例文1

足りない と 物足りない

1.学校の勉強だけでは足りない

足りない:数量的なものが不足している 時間が足りない 点数が足りない

2.学校の勉強だけでは物足りない

物足りない:心理的に満足していない

例文2

ところ

場所以外の意味でも使われる

1.先週勉強したところを復習しましょう:箇所

2.あなたの考えるところを書きなさい:事柄

3.ちょうど今終わったところです:時間

4.このところ雨が続いています:時間

類義語

行く 向かう・向かう 落ちる・降りる 理解・了解 あつい・暖かい

多義語

観る 出る 甘い 大きい

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