形態論
形態素
意味を担う最小の単位であり、それ以上分けられない抽象的な単位。形態論の概念で{ }で示される。
例:雨雲⇒{アメ}+{クモ} 筆箱⇒{フデ}+{ハコ}
異形態
同じ意味・機能を持つ形態素が特定の環境・条件によって、具体的に現れたもの。
例:雲{kumo}⇒ kumo と gumo 本⇒ hon bon pon
自由形態素
単独で語になる事が出来る形態素
例:yama kasa ame kumo
拘束形態素
単独で語になることができない形態素
例:お話⇒o 高さ⇒sa 重み⇒mi 不参加⇒fu
語彙的形態素
語彙的な意味を持つもの
文法的形態素
文法的な意味を持つもの
語彙的な意味を持つ「拘束形態素」について
・形態素のうち、語葉的な意味を持つものは、単独で語になれる 「自由形態素」である場合が多い。
具体的な意味内容を持っているということは、語になりやすいからだ。
・しかし、動詞や形容詞など活用のある語の語葉的形態素は、単独では語になりにくい。
・例えば、動詞「食べる」や形容詞「長い」などは一語のように見えるが、形態論的に見れば,それぞれ2つの形態素からできていると言える。
・「食べる」は{tabe)と{ru}の2つの拘東形態素から、「高い」も{taka}と{i}の2つの拘東形態素から成っているのである。
・このように、動詞や形容詞のような活用がある語の形態素は、語葉的形態素であっても、単独では語になりにくい「拘東形態素」が多い。
語基
語を構成する要素のうち、意味的な中核となるもの。
接辞
語基の意味を補ったり、文法的な機能を担ったりするもの。
接辞
接頭辞
「語基(意味の中心)」の前に付くもの。例:非効率的の非
接尾辞
「語基(意味の中心)」の後に付くもの。例:非効率的の的
派生接辞
品詞を変えるなど、ある語から別の語をつくる働きをもつもの。
屈折接辞
テンス(過去)やヴォイス(受身)など文法的機能に関わる働きを持つもの。
異形態の基本的なルール
他の形態素と隣り合う位置でしか変化は起きない。
例:「酒」sakeの場合、甘酒sake 酒屋saka 居酒屋zaka
連濁
形態素の先頭の無声子音sが有声子音zに変化する
転音
形態素の最後の母音eが変化aする
音韻添加
まれに、雨⇒小雨 のように前にsが入る
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